中性脂肪値が高い、コレステロール値が高いと聞くと、どんなことが思い浮かぶでしょうか。ダイエット、肥満などと共に、メタボリックシンドロームなども心配になるかもしれません。メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に、高血圧、高血糖、高脂血症のうち、2つ以上が合併した状態のことを言います。メタボ、代謝症候群などとも呼ばれています。3つの症状のうち、高脂血症には中性脂肪が深く関係しており、最近では、脂質異常症と改名されたようです。血液中の脂質が不足している場合も、脂質異常症には含まれるようです。
メタボリックシンドロームの診断基準は、国際糖尿病連合では、男性では腹囲cm以上、女性では80cm以上、かつ血圧、中性脂肪、HDLc、血糖の4つのうち、2つの値が基準を超える場合がメタボであると規定されています。また、日本肥満学会では、男性の場合、腹囲85cm以上、女性は腹囲90cm以上、かつ、血圧、中性脂肪、血糖の3つの値のうち、2つ以上が基準を超える場合がメタボとされています。
このメタボリックシンドロームの診断基準は、アメリカ合衆国と日本とでは異なります。また、日本独自の診断基準に関する議論もいろいろと起こっているようです。メタボリックシンドロームを心配されている方などは、より詳しく診断基準などを調べる必要も出てくるかもしれません。
中性脂肪値、血圧値、血糖値など、遺伝性のものもあるかもしれませんが、食生活の改善が必要な人や適度な運動が不足している人に起こりがちとも言える症状なのではないかと思います。メタボリックシンドロームにならないためにも、日頃の生活などを見直してみるのも良いのではないかと思います。
脂質異常症の場合は、動脈硬化を引き起こしやすいと懸念されています。脂質異常症になってしまった結果、動脈硬化を引き起こしてしまい、ひいては心臓では狭心症、また心筋梗塞、脳の場合だと脳梗塞などを招いてしまうリスクがあるのです。また、血中の脂質が増えてしまうことから糖質の代謝にも異常が生じてしまいますので、肝臓や膵臓の病変を招いてしまうこともあります。
その結果として脂肪肝や急性膵炎、胆石を発症してしまう場合もあります。またコレステロール値が過剰であった場合には注意が必要となりますが、極端に摂取を制限したとしてもホルモン異常や胆汁酸の分泌が不足してしまうことも考えられます。また困ったことに、脂質異常症はあまり自覚症状がないのです。これを自覚している人はわずか3割程にすぎないのです。突然このような疾患を引き起こすことからサイレントキラーと呼ばれています。
一般に男性は30代から、そして女性の場合は50代から、ほぼ2人に1人が脂質異常症の状態にあると考えられているのです。これは女性の方がなりにくいのは、女性ホルモンのエストロゲンが血液中の脂質が正常をたもつように働いているからです。しかし、閉経をした後はエストロゲン分泌量が激減してしまうため、LDLコレステロールが増えてしまいがちなのです。こういった点を踏まえて食生活などを日常から考えていきたいと思います。
脂質異常症の血液検査をおこなった場合に、脂質の濃度をチェックしてみましょう。診断基準を理解するために、脂質異常症に関わる用語についてご紹介したいとおもいます。血液中の脂質は総称で血脂とします。この血脂には、コレステロールや中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸などがあります。脂といえば現代では敬遠されがちな栄養素なのですが、これらは人体の細胞の基礎代謝にとって必要な物質なのです。正常な状態では血液中で一定の濃度に保たれております。
けれども、エネルギー源である糖質や脂質を取りすぎてしまうと余った分が中性脂肪という形で脂肪細胞に蓄えられてしまうのです。遊離脂肪酸はエネルギーとなります。中性脂肪(トリグリセライド)は脂肪細胞の中に貯えられており、必要に応じて脂肪酸になったりエネルギーとして使われたりします。コレステロールは細胞膜の構成成分です。ステロイドホルモンの材料や胆汁酸の材料となります。リン脂質は細胞膜の構成成分で水に溶けにくい物質を水になじませる働きがあります。そして胆汁やコレステロール、中性脂肪を溶かして運搬する働きがあります。
脂質異常症の診断基準ですが、高脂血症から脂質異常症の診断基準は、次のように変更されました。資質異常症の診断基準(空腹時採血)は総コレステロールの改定前の検査値は≧220mg/dlです。改定後の検査値は-です。LDLコレステロール(悪玉が多い) の改定前の検査値は≧140mg/dlです。 改定後の検査値も≧140mg/dlとなっています。HDLコレステロール血症(善玉が少ない)の改定前の検査値は >40mg/dlです。改定後の検査値も>40mg/dlとなっています。トリグリセリド(中性脂肪が多い) の改定前の検査値は≧150mg/dlです。改定後の検査値も≧150mg/dlとなっています。
高脂血症は、2007年4月から「脂質異常症」という呼び名に変わりました。「脂質異常症」は、血液中に中性脂肪や悪玉コレステロールが増えてしまい、もしくは善玉コレステロールが少なすぎる状態のことです。そのままにしておくと動脈硬化や脳疾患・心臓疾患を引き起こすこともありえるのです。「脂質異常症」の基礎知識、そして予防のための食生活についてご紹介したいとおもいます。
血液中の脂質、特に中性脂肪やコレステロールが多すぎてしまい血液の粘りが増している、これはいわゆる血液がドロドロと表現される状態です。医学的には以前は血液中の脂質の濃度が高い状態のことを「高脂血症」と呼んでいました。しかし2007年4月には「脂質異常症」と変更されました。これは、「日本動脈硬化学会」が「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2007年度版」を発行して、診断基準を改定した事に基づいております。
成人では約1/4程度、2,000~3,000万人が「高脂血症」と言われています。それが年々低年齢化している傾向が見られるようです。高脂血症では、血液中にある脂質のうち総コレステロールと中性脂肪の値が特に多くなっていることをさしていましたが、脂質異常症の場合は総コレステロール値を診断基準から外したようです。これは総コレステロール値が高くても善玉といわれているHDLコレステロール値が高くて、悪玉と言われるLDLコレステロールが低い場合には動脈硬化の心配がないからです。けれども従来の基準では、総コレステロール値で治療が必要かどうかが決められてしまい、無駄な投薬治療が行われることもあったたそうです。