中性脂肪の増え過ぎは、健康に良くないということをよく耳にします。中性脂肪は、体温を一定に維持したり、内臓を外部の衝撃から守ったり、体を動かすエネルギーとなる重要な働きをするものですが、その一方で、増え過ぎた中性脂肪は、主に、皮下脂肪となり、肥満の原因になってしまいます。そして、内臓に沈着したものは、臓器障害の原因となります。
中性脂肪が少々高くなったくらいでは、体にすぐに悪影響が出るというわけではありません。しかし、その状態が長く続くと、さまざまな病気、具体的には、動脈硬化、高脂血症、肥満症、糖尿病などの原因につながってしまいます。高脂血症とは、血液中の脂質値が、必要量より異常に多い状態のことです。血中脂質の高い状態の継続は、狭心症、心筋梗塞など心臓病の原因にもなってしまいます。
動脈硬化は、動脈壁の限局的な肥厚増殖が起き、そこに脂質、カルシウム塩が沈着してしまい、血管壁の弾性線維を破壊し、血管の弾力性が失われた状態にことを言います。そして、糖尿病とは、ブドウ糖が血液中に増え過ぎて、糖が尿の中に溢れてきた状態です。高血糖の持続が、急性、または慢性の合併症を発症させ、日常的な生活に、様々な障害をきたしてしまいます。
また、肥満症は、脂肪組織の過剰蓄積の状態のことを言います。さらに、体格指数25を超えて来ると、合併症の発症頻度も高くなってきます。
中性脂肪が多過ぎることが、生活習慣病のひとつということが分かりましたが、それが原因で、他のさまざまな病気も発症してしまうのです。また、上述した病気の他にも、肝臓が解毒作用、代謝を行えなくなる脂肪肝、血液中の中性脂肪、コレステロールの過剰蓄積から血液が流れにくくなることからおきる高血圧症なども起こりやすくなってきます。
健康のために中性脂肪値を下げたい場合は、やはり、食生活の改善と適度な運動が大事です。また、中性脂肪値があまりにも高い場合などは、医師の診断を受けるということも考えた方が良いでしょう。中性脂肪であっても何でも、体などに害のあるものは、増え過ぎる前に対処できれば、それが一番だと思います。
脂質異常症の血液検査をおこなった場合に、脂質の濃度をチェックしてみましょう。診断基準を理解するために、脂質異常症に関わる用語についてご紹介したいとおもいます。血液中の脂質は総称で血脂とします。この血脂には、コレステロールや中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸などがあります。脂といえば現代では敬遠されがちな栄養素なのですが、これらは人体の細胞の基礎代謝にとって必要な物質なのです。正常な状態では血液中で一定の濃度に保たれております。
けれども、エネルギー源である糖質や脂質を取りすぎてしまうと余った分が中性脂肪という形で脂肪細胞に蓄えられてしまうのです。遊離脂肪酸はエネルギーとなります。中性脂肪(トリグリセライド)は脂肪細胞の中に貯えられており、必要に応じて脂肪酸になったりエネルギーとして使われたりします。コレステロールは細胞膜の構成成分です。ステロイドホルモンの材料や胆汁酸の材料となります。リン脂質は細胞膜の構成成分で水に溶けにくい物質を水になじませる働きがあります。そして胆汁やコレステロール、中性脂肪を溶かして運搬する働きがあります。
脂質異常症の診断基準ですが、高脂血症から脂質異常症の診断基準は、次のように変更されました。資質異常症の診断基準(空腹時採血)は総コレステロールの改定前の検査値は≧220mg/dlです。改定後の検査値は-です。LDLコレステロール(悪玉が多い) の改定前の検査値は≧140mg/dlです。 改定後の検査値も≧140mg/dlとなっています。HDLコレステロール血症(善玉が少ない)の改定前の検査値は >40mg/dlです。改定後の検査値も>40mg/dlとなっています。トリグリセリド(中性脂肪が多い) の改定前の検査値は≧150mg/dlです。改定後の検査値も≧150mg/dlとなっています。
高脂血症は、2007年4月から「脂質異常症」という呼び名に変わりました。「脂質異常症」は、血液中に中性脂肪や悪玉コレステロールが増えてしまい、もしくは善玉コレステロールが少なすぎる状態のことです。そのままにしておくと動脈硬化や脳疾患・心臓疾患を引き起こすこともありえるのです。「脂質異常症」の基礎知識、そして予防のための食生活についてご紹介したいとおもいます。
血液中の脂質、特に中性脂肪やコレステロールが多すぎてしまい血液の粘りが増している、これはいわゆる血液がドロドロと表現される状態です。医学的には以前は血液中の脂質の濃度が高い状態のことを「高脂血症」と呼んでいました。しかし2007年4月には「脂質異常症」と変更されました。これは、「日本動脈硬化学会」が「動脈硬化性疾患診療ガイドライン2007年度版」を発行して、診断基準を改定した事に基づいております。
成人では約1/4程度、2,000~3,000万人が「高脂血症」と言われています。それが年々低年齢化している傾向が見られるようです。高脂血症では、血液中にある脂質のうち総コレステロールと中性脂肪の値が特に多くなっていることをさしていましたが、脂質異常症の場合は総コレステロール値を診断基準から外したようです。これは総コレステロール値が高くても善玉といわれているHDLコレステロール値が高くて、悪玉と言われるLDLコレステロールが低い場合には動脈硬化の心配がないからです。けれども従来の基準では、総コレステロール値で治療が必要かどうかが決められてしまい、無駄な投薬治療が行われることもあったたそうです。
中性脂肪を減らすためには夕食の献立も工夫してみるとよいでしょう。まずは夕食は1汁3菜を目安にしてみましょう。栄養バランスのとれた献立の基本は1汁3菜です。おかずも焼き物や炒め物、煮物、おひたし・酢の物・サラダというように大まかな構成を決めておくとメニューを考えやすいでしょう。コンビニ弁当をたべる場合も、このメニューを考えながらカロリー表示を見ながら選ぶと良いでしょう。
肉類や魚類など動物性たんぱく質は50g~60gで一日に摂取したほうが良い動物性たんぱく質食品の目安は、男性120gで女性100gです。昼食が外食の場合には、それだけで1日分とってしまっている可能性が大きいといえます。昼食に食べたものを考えながら夕食の量を決めるようにしましょう。野菜と一緒に炒めたりまた煮たりして、見た目のボリュームが出る工夫をしてみましょう。野菜は、120g~150gです。根菜類など食物繊維の多いものもたくさんとるようにしましょう。野菜は、朝食の4種類より少し多めにして「2口×5~6種類」ぐらいを目安にしてとりょうにしましょう。
きんぴらごぼうや切り干し大根、ヒジキの煮物、筑前煮など、昔ながらのお惣菜は食物繊維がふくまれているのでおすすめメニューです。調理油やドレッシングなどは、1人大さじ半分~1杯以内にしておきましょう。調理や調味などで使う油の量はなるべく控えめにするように気をつけましょう。また豆製品や芋類も上手にとったほうがよいです。豆腐や油揚げなどの大豆製品は良質なたんぱく質食品なのでおみそ汁に使ったり、納豆をプラスすることによってボリューム感もアップされます。芋類もビタミン類や食物繊維などをたくさん含んでいて野菜と一緒に煮たり、サラダに使うなどして上手に摂取するようにしましょう。