脂肪と言えば、とにかくとても嫌われがちなイメージです。存在です。その理由は、ダイエットの敵、病気のもとといったことがあるでしょうか。しかし、脂肪は、人間の身体にとって、大切なエネルギー源になるものです。また、内臓を衝撃から守り、体温を保持するという働きもしています。脂肪は、人間の身体にとっては、必要なものでもあるのです。

今回は、中性脂肪について見て行きたいと思います。脂肪組織の中に最も多くあるのが、中性脂肪です。中性脂肪とは、糖質の2倍を越えるエネルギーを持っており、身体は、非常時にそなえて、この脂肪を貯めこむ癖を持っています。これは、昔の食糧難の時代の身体の仕組みです。しかし、現代の日本などでは、この仕組みに反して、中性脂肪を溜め込み過ぎないようにすることの方が、大切になっていると言えるでしょう。

ところで、中性脂肪、体脂肪、コレステロールには、どのような違いがあるのか、ご存知でしょうか。まず、身体についている脂肪組織の総称が「体脂肪」です。そして、体脂肪のもとが「中性脂肪」です。「コレステロール」とは、中性脂肪と同じ脂質のひとつですが、中性脂肪もコレステロールも、身体にとって重要な役割をする反面、貯め込み過ぎると、どちらも動脈硬化などの原因になってしまいます。中性脂肪とは、食事で取る場合に吸収されず、残った分が蓄積される以外に、体内でも作られているそうです。

以上、中性脂肪について簡単に見てきました。中性脂肪が身体にとって必要なものであるということも、覚えておきたい事柄なのではないでしょうか。

中性脂肪の増え過ぎは、健康に良くないということをよく耳にします。中性脂肪は、体温を一定に維持したり、内臓を外部の衝撃から守ったり、体を動かすエネルギーとなる重要な働きをするものですが、その一方で、増え過ぎた中性脂肪は、主に、皮下脂肪となり、肥満の原因になってしまいます。そして、内臓に沈着したものは、臓器障害の原因となります。

中性脂肪が少々高くなったくらいでは、体にすぐに悪影響が出るというわけではありません。しかし、その状態が長く続くと、さまざまな病気、具体的には、動脈硬化、高脂血症、肥満症、糖尿病などの原因につながってしまいます。高脂血症とは、血液中の脂質値が、必要量より異常に多い状態のことです。血中脂質の高い状態の継続は、狭心症、心筋梗塞など心臓病の原因にもなってしまいます。

動脈硬化は、動脈壁の限局的な肥厚増殖が起き、そこに脂質、カルシウム塩が沈着してしまい、血管壁の弾性線維を破壊し、血管の弾力性が失われた状態にことを言います。そして、糖尿病とは、ブドウ糖が血液中に増え過ぎて、糖が尿の中に溢れてきた状態です。高血糖の持続が、急性、または慢性の合併症を発症させ、日常的な生活に、様々な障害をきたしてしまいます。

また、肥満症は、脂肪組織の過剰蓄積の状態のことを言います。さらに、体格指数25を超えて来ると、合併症の発症頻度も高くなってきます。

中性脂肪が多過ぎることが、生活習慣病のひとつということが分かりましたが、それが原因で、他のさまざまな病気も発症してしまうのです。また、上述した病気の他にも、肝臓が解毒作用、代謝を行えなくなる脂肪肝、血液中の中性脂肪、コレステロールの過剰蓄積から血液が流れにくくなることからおきる高血圧症なども起こりやすくなってきます。

健康のために中性脂肪値を下げたい場合は、やはり、食生活の改善と適度な運動が大事です。また、中性脂肪値があまりにも高い場合などは、医師の診断を受けるということも考えた方が良いでしょう。中性脂肪であっても何でも、体などに害のあるものは、増え過ぎる前に対処できれば、それが一番だと思います。

中性脂肪値が高い、コレステロール値が高いと聞くと、どんなことが思い浮かぶでしょうか。ダイエット、肥満などと共に、メタボリックシンドロームなども心配になるかもしれません。メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に、高血圧、高血糖、高脂血症のうち、2つ以上が合併した状態のことを言います。メタボ、代謝症候群などとも呼ばれています。3つの症状のうち、高脂血症には中性脂肪が深く関係しており、最近では、脂質異常症と改名されたようです。血液中の脂質が不足している場合も、脂質異常症には含まれるようです。

メタボリックシンドロームの診断基準は、国際糖尿病連合では、男性では腹囲cm以上、女性では80cm以上、かつ血圧、中性脂肪、HDLc、血糖の4つのうち、2つの値が基準を超える場合がメタボであると規定されています。また、日本肥満学会では、男性の場合、腹囲85cm以上、女性は腹囲90cm以上、かつ、血圧、中性脂肪、血糖の3つの値のうち、2つ以上が基準を超える場合がメタボとされています。

このメタボリックシンドロームの診断基準は、アメリカ合衆国と日本とでは異なります。また、日本独自の診断基準に関する議論もいろいろと起こっているようです。メタボリックシンドロームを心配されている方などは、より詳しく診断基準などを調べる必要も出てくるかもしれません。

中性脂肪値、血圧値、血糖値など、遺伝性のものもあるかもしれませんが、食生活の改善が必要な人や適度な運動が不足している人に起こりがちとも言える症状なのではないかと思います。メタボリックシンドロームにならないためにも、日頃の生活などを見直してみるのも良いのではないかと思います。

中性脂肪の増え過ぎは、とにかく体に良くないというイメージが強いと思います。しかし、ひとつ問題なのが、中性脂肪が増え過ぎていても、痛みなどの自覚症状があまり無いということがあると思います。しかし、中性脂肪の増加によって起きる様々な病気を防ぐためにも、中性脂肪を減らしたい場合も、早めの対応が大切となってきます。

その中性脂肪と関わる様々な病気には、高脂血症、心筋梗塞、脳梗塞、脂肪肝、痛風、狭心症、動脈硬化、糖尿病などがあると言われています。今回は、その中でも、痛風について考えてみたいと思います。

突然、足の親指、特に、つけ根が激痛に襲われる、風が当たるだけでも痛い、そのような状態を痛風と言います。痛風の痛みはとても激しく、ピークの時には、体も動かせない状態になります。それほどの痛みのある痛風ですが、1~週間ほどで、何事も無かったかのように、痛みが治まってきます。この痛風は、血液中に尿酸が増えすぎることによって起こる症状です。

尿酸は、過剰に増えると、針状の結晶となり、体の様々な箇所に沈着して、関節などに沈着した場合に、痛風発作となります。痛風は、中年の肥満の男性の病気というイメージが強いものでした。しかし、最近では、10代や20代の人にも発症する病気ということが分かり、増加傾向にもあるそうです。

尿酸値が高めと診断されたら、早めに専門医を受診しましょう。また、痛風は、「ぜいたく病」とも言われます。食生活と深い関わりのある病気ですので、専門医の受診と共に、食生活の改善も心がけていきましょう。

イライラすること、ストレスがたまること、睡眠不足、こういったことは、なんだか体に悪そうな感じがすごくします。それでは、具体的には、どのように体に悪いのでしょうか。実は、こういったことは、中性脂肪やコレステロール値を上昇させてしまう働きがあるのです。心の乱れが体の物質に影響をおよぼすことは、科学的に証明されているそうです。

なぜ、心の乱れが中性脂肪と関係するのかと言うと、ストレスを感知すると、人の体は緊張して、自律神経が過剰に反応してしまうそうです。そして、自律神経のバランスが壊れると、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌されてしまいます。そして、血管が収縮して、血圧が上昇し、心拍数も上昇します。アドレナリンやノルアドレナリンは、中性脂肪を分解してくれる働きも持っています。しかし、一方では、副腎皮質ホルモンという物質も分泌されます。このホルモンの増加によって、血液中に血清中に溶けている脂質の1つである遊離脂質酸が大量に発生し、これが肝臓でコレステロールや中性脂肪に合成されます。そして、その結果、コレステロール値、中性脂肪値の上昇につながってしまうというわけです。

また、ストレスの大きな原因になるもののひとつが睡眠です。睡眠不足が続くことなどは、自律神経の働きを崩して、上述したように、遊離脂肪酸が大量出現する原因となってしまいます。良い睡眠を得るためには、午後1時~2時くらいの間の15分くらいの仮眠をとることが、良いと言われています。

これは、午後の活動が多くなり、夜もよく眠れるようになるそうです。昼食の後に仮眠をとることは、とても健康的なことです。しかし、そのようなことが可能な環境は、なかなかないかもしれません。しかし、少しでも良いので、「昼寝」をすることは、結果的には、中性脂肪減少にも良い効果をあらわすことにつながるようです。睡眠不足、ストレス、一見、中性脂肪とは結びつかないことにも思えますが、大きく関係することでもあるようです。中性脂肪対策のためにも、やはり、健康な生活が必要となってくると言えるでしょう。